読書感想「悪女について」(有吉佐和子)「モンスター」(百田直樹)「モンスターU子の嘘」(越智月子)
モンスターU子の嘘を読んで急に悪女の出てくるものが読みたくて探した本たち。
「悪女について」
いろいろな人が語る公子という女性について。
もちろん人によって共通するところ、全然違うところ、それがすごく面白いわけですが。
私が一番面白く感じたところは、男性から見た公子はかなり魅力的な女性。
女性からは、平凡とか、器量は普通・・・のような主に外見への感じ方が違うところ。
不思議ですね。
男性から魅力的に見える女性と女性から魅力的に見える女性って私の感じるところでは現実でもちがう気がするし。
有名になってから過去の友人に会うシーンも友人もびっくりな過去書き換え能力(ギアス)あるのかなってほど自然に否定してるところがあるんですが、
最後のお話(語り)を読んですごく納得してすっきり・・・!
公子はずっと「清く正しく美しいもの」を愛し続けたってことかな。
好きな女性です
「モンスターU子の嘘」
以前読んだことあるんだけど、再読。前読んだときよりもずっと好きになりました。
以前は派手な広告につられて図書館で読んだんですが、思い出して今度は購入して読んでみました。
やっぱりおもしろい。
こちらも、本人ではなく2人の人間からみたU子さんなわけですが、こちらも男性と女性によってちがう魅力なのがおもしろいですね。
(「悪女について」よりは違わないけど)
映画化とか楽しいんじゃないかな。「悪女エンターテイメント!」とか。
しかし白く美しくシミひとつなく、下手をすれば20歳くらい若く見えるって・・・うらやましい!
「モンスター」
これは読んでいてつらかった!
主人公は絶対にモンスターじゃない!と言いたい。
別に主人公がモンスターとは書いてないけど!!
私にはいろんな人に傷つけられながらも、よりよい自分になろうという意思をもち頑張って生き抜いた女性。
そうとしか思えない。
「モンスター」というなら、エピローグで一番最後に出てくる人間でしょう。
最後で私は打ちのめされました・・・。
悪女つながりで読んでみて、やっぱり楽しい。
「嗤う淑女」も読みました。
少し惜しい感じだな~という感想。